坂田一夫 展

絵画の世界では、今日の前衛は明日の後衛といわれるほど厳しい世界。

坂田一夫は 生涯前衛であり続けたと評価される稀有の画家。

坂田一夫の絵を見る限り「これは何の絵」とか「解らん」という言葉はタブーとされている。

私は草分けという言葉より、前衛の旗手と言いたい。 

http://www.pref.okayama.jp/seikatsu/... 

[坂田一男展 開催趣旨

 坂田一男(1889~1956)は岡山市に生まれ、わが国における抽象絵画の先駆者として高く評価されています。この展覧会では、代表作はもちろんのこと初公開の作品・資料をふんだんに加え、約200点の作品により、これまで知られていなかった面にも光をあてて紹介いたします。

 画家を志して上京し、川端画学校で学んだ時期の存在感あふれる一連の裸婦。キュビスムから抽象絵画へと進んでいったパリ時代。帰国後中央画壇との接触を截ち、倉敷市玉島のアトリエで孤高の内に造型の探求に取り組んだ戦前期。そして戦後A.G.O.(アヴァンギャルド岡山)を組織して、自らの信じる前衛芸術の擁護と展開に立ち上がり、果敢に活動した時代。

 その生涯を見ると、坂田一男の芸術派キュビスム抽象絵画というモダニズムの文脈を越えて、芸術の純粋な追求で一貫しています。

 「ピカソより偉い絵描きゾ」ある画家が坂田一男を評してこう言いました。常に表現の最先端=前衛であり続けることをめざした坂田の生き方をズバリととらえています。「前衛は無位無冠」「絵の巧拙は二義的なこと。モット へた になりなさい。個性はソコに」・・・坂田の語った言葉も含蓄に富んでいて、芸術家や作品のありかたに大きな示唆を与えてくれます。] 〈岡山県立美術館

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