楽吉左衛門 「守波離」 未来空間への出帆

二十年ほど前だったか、楽吉左衛門先生の「天文」の発表にはその創造性に驚愕すら覚えたものです。

そして今、佐川美術館に「守波離」をコンセプトとして設計施工された茶室と楽吉左衛門館における新作の発表。

一段と作風における精神性の深まりを 見る人に感受させずにはおかない 非日常を標榜する新作茶碗に 再び新鮮な驚きを禁じえませんでした。

伝統の規範性を破りつつも 初代長次郎以来十五代目の伝統の当主として 未来のお茶に対する模索と提唱を行う 茶碗作陶の新しい出帆を感じさせる 魅力あふれる展示会でございました。

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