姫石菖

夜咄の茶事では、後座の床に石菖鉢を置きます。

 石菖は、サトイモ科の多年草です。鉢に胴炭などを組んで石菖を挿し入れて水をはります。炭には水や空気を浄化するはたらきがあり、また石菖にも、種油や蝋燭から出る油煙を吸いとる性質があるといわれ、炭、石菖ともに、後座の空気を清めるはたらきをしているのです。まさに「用」と「美」を兼ねそなえた床飾りです。

桜は鹿にやられ、ミルクシスルは雨にやられ、柿はへひり虫(カメムシ)にやられ今年の植物は散々だったが、この石菖はどんな土でも水さえ切らさねば育つといわれる。・・・これなら育つだろう。

写真の石菖は普通の石菖を矮性したもので 丈は三分の一くらい、香りだけはしっかり匂わせてくれて大変かわいい。食卓やデスクの上においてもよい。

石菖

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