焚く・・・〔陶芸窯〕
火を駆使すると言うことは人間を他の動物と区別する一つの大きな手がかりと言われている。
その昔 火は神秘とさていた。
その火で土を焼き 神に捧げる供物の容器を造形した。
それ以後様々な変化や改良で 火を身近なものとし 今日の陶芸窯がある。
しかし土を焼くということ 太古と現在 本質的にどれほどの隔たりがあるのであろう。
絶えずその時代、時代の表現と生活関与の中で造形の変化があった。しかし技術の進歩は確実にあった。
それに造詣の進歩が並行したかどうかは 疑問に思うことが多い。
いずれにしても「焚く」と言うことは原始的なプロセスに他ならない。
裏山に粘土を発見した(今年の春)。
俄然焼き物つくりに熱が入る。
この窯は灯油窯 使い勝手のいいように別注したもの。
この窯 7年になるが 火は今でも思い通りにはならない。しかし全く不満の無い窯で いつかは一心同体にになれると・・・そういう予感がしている。