ふのやき お菓子司 末富
裏千家お好みのお菓子。
千 登三子さんは次のように書かれていらっしゃる。
「京都には古来麩焼き煎餅が多い。神社や寺院がそれぞれの御紋菓にされているのもこの種のものがあり、頂いて心うれしいことである。
折に触れてはひらく昔の茶会記によくしるされてある“ふのやき”を想うにつけ、私は何か今の薄茶席にふさわしい干菓子をと幾度も紙の上に描いてみた。
こうばしくて口ほどけのよいものを、四季を通して家元の露地や宗旦いちょうを懐かしんで頂けるものを、との素朴なねがいである。」
まこんな御菓子でお茶が頂ける、幸せなことではある。